この記事で分かるのは▼
- 映画「キャッシュトラック」はクライムアクションの良作!
- 僕たちが一番見たいジェイソンステイサムが見られる!
- ガイリッチーの尖ったセンスが編集や演出に現れている!
こんにちは、BOBO(@BOBO08192729)です。
予告を見て以前から気になっていた映画キャッシュトラック(原題: Wrath of Man)がAmazonPrimeビデオで配信開始されていたので鑑賞。
公式サイトはこちら↓
予告編はこちら↓
https://www.youtube.com/watch?v=EijAQBESHuo
結論から言うと大満足でした!
この手の映画で見たいものをバッチリ見せてくれた良作でした。
ストーリー
LAにある現金輸送専門の警備会社フォーティコ・セキュリティ社。日々、現金輸送車(キャッシュトラック)を運転するのは、特殊な訓練を受け厳しい試験をくぐり抜けた強者の警備員たち。そこに雇われた新人パトリック・ヒル(ジェイソン・ステイサム)、通称“H”。試験をぎりぎりで合格した彼は周りから特に気に留められる存在ではなかった。しかし、彼の乗ったトラックが強盗に襲われた時、驚くほど高い戦闘スキルでそれを阻止する。
※公式サイトより引用
彼は一体何者なのか?周囲が疑心暗鬼に陥る中、全米で最も現金が動く日“ブラック・フライデー”に集まる1億8,000万ドルの大金を狙う強奪計画が進行していた…
もうストーリーラインからして「絶対好みのヤツや」となりました。
ちなみにこの映画はリメイクで、ネタ元はブルー・レクイエムというフレンチノワールです。
※この先ストーリーの核心については言及していませんが、何の情報も入れずに映画を楽しみたい方は、映画を観終わってから記事をお読みください!
感想
映画冒頭、あるシチュエーションの長回しから始まります。
カメラは全く動かず、定点からその場所を映し続けます。
登場人物たちのやり取りで少しずつ状況がわかってきたところで、突然雰囲気が一変。
カメラの画角の外や、物陰になって見えないところでも何かが起きているようですが、観客には音しか聞こえません。
しかしどうやらとんでもないことが起きているらしい・・・
とここでシーンは終わり、OPクレジットを挟んでジェイソン・ステイサム演じるH(エイチ)が現金輸送専門の警備会社に就職するシーンに移ります。
最初この冒頭シーンを観た時、ただ見せないのがオシャレっぽいという理由だけでこんな演出なのかな…とか思っていたのですがそうではありませんでした。
その理由はぜひ映画をご覧ください。
映画の第一幕は「Hは一体何者なのか?」でこちらの興味を引っ張ります。
と同時に職場で働く同僚たちの人物紹介ゾーンとなっており、Hと上司や相棒との関係性が徐々に構築されていきます。
ここでのHは同僚にも無口でぶっきらぼうなタフガイといった態度を取るのですが、時々微妙に不穏な行動を取ります。
観ているこちらも「これは何をしているんだ・・・?」とワクワクです。
Hが仕事を始めて間もなく、乗っている輸送者が強盗に襲われるのですが、ここで彼は驚きの行動に出ます。
ここがまさに「よっ!待ってましたステイサム!」なシーン。
ここの超バイオレントなのに平然と事を進めるHがめちゃくちゃカッコいいです。
ステイサムのパブリックイメージのせいで、それが当然に見えてしまうという弊害が出ていますが。
そして第一幕の終わりで更に別の事件が発生。
そこでも不自然な(ステイサムとしては自然な)ことが起こり、同僚たちがHを少しずつ怪しみだします。
そして第二幕では時系列が過去に戻り、第一幕で散りばめられた疑問に回答しつつ、Hの素性が少しずつ明かされていきます。
そして映画中盤のミッドポイントで、ある衝撃の事実が明らかになります。
そこからのHの行動は、まさにWrath of Man(※この映画の原題。直訳で『男の怒り』)と言うに相応しいもの。
ここからは映画の軸がはっきりと復讐劇になっていきます。
この辺が最もノワール感が強く出ているパートです。
アウトローなワル達のハードボイルドなやり取りやエグい描写がお好きな方はきっと楽しめると思います。
そして映画後半に入ると、突然見覚えのない集団の様子が頻繁にインサートされるようになります。
誰だこいつらは観ていると、徐々にHとの繋がりが明らかになっていきラストの大事件へと繋がっていきます。
この一連で個人的に印象に残ったのが、この謎の集団のリーダーの男が大犯罪に手を染めようとしている日の朝のシーン。
玄関で子どもたちと妻を送り出す際に妻を抱きしめて「愛してる」と囁きます。
それに一瞬怪訝そうな顔をするも出発する妻。
家族を見送り一人になった玄関でスマホで電話をかけて一言、「準備完了だ」
このやや長回しのカット、途中からカメラが男の背後に回り込み、カットが切れるまで後ろ姿しか見えません。
妻の反応から普段は「愛してる」なんて言わないのでしょう。
なのにこの日は不安からか、ふとそんな言葉が出たのかも知れません。
しかしその覚悟は卑劣な犯罪計画のためのもの。
愛する家族を見送ったその玄関で、犯罪仲間に電話をかける男は一体どんな顔をしているのか。
多重性があってこちらの想像も掻き立てる、いいシーンだったと思います。
ラストの銃撃戦もハード目な演出でもちろん好きなのですが、人が撃ち殺される様をあまりはっきり見せてくれないのは少し残念でした。
冒頭の演出は見せないことにちゃんと機能的な理由があったのですが、ここでは何だか登場人物を雑に退場させているように感じられてしまいます。
発砲する側だけを見せて、撃たれた側を全く映さないこともあるほど。
ここはむしろ撃たれた様子をしっかりと見せて、よりバイオレンスを強調してほしかったところです。
主人公とそれなりに深い仲になった人物もいるので、こちらも最期にどうなったかを見送りたい気持ちが湧いてきてしまいます。
とはいえ閉鎖空間での撃ち合いは緊張感がありますし、フルフェイスの防弾ヘルメットを付けた顔が見えない集団の襲撃は、絵面としてもインパクトがあってGOODです。
ラストではある人物にきっちり落とし前をつける結末が待っています。
ここの手の下し方もじっくりねっとりしていて、しっかりとこちらの溜飲を下げてくれました。
まとめ
ジェイソン・ステイサム × ガイ・リッチーという取り合わせでこちらが期待するものがしっかり詰まった映画でした。
この映画がオススメなのは以下のような方です。
- ジェイソンステイサムが好きな方
- マフィアや犯罪組織が出てくるノワールが好きな方
- ケレン味のある演出がお好みの方
自分に合いそうだなと思った方はぜひご覧ください。
現在AmazonPrimeビデオで配信中ですので、プライム会員の方は無料で視聴可能です。
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